2003
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2003.07.01更新分
2003.04.12更新分
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2003.06.01更新分
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2003.01.20更新分
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2003.05.08更新分
 天竜川が太平洋に注ぐ河口に江戸時代より栄えた掛塚湊がありました。幕府の御用米や物資の中継地として多くの回漕店がひしめき、また天竜川を下る木材筏の集積地として繁栄した湊です。江戸からの文化の影響を受け花柳界を始め料理屋、置屋、船頭,商人など多くが集いその華やかさは遠州の小江戸とも呼ばれたとも言います。そんな船乗りたちの道導として掛塚灯台が昔から活躍してきたのです。湊は近世になって陸上交通網が発達してきたので次第に衰退していき、現在はその面影をほとんど見ることができません。現在の灯台は前身である私設の「改心灯台」から明治30年に建て替えられ百余年の古い歴史を持っています。現在国内に何千もある灯台の中で現存する明治時代の灯台60個あまりのうちの一つです。当時としては上部が鉄で作られた構造はとても珍しいそうです。近年は砂に埋もれ老朽化が著しかったので場所を変えより高台にそっくり移転しました。ずいぶん立派な灯台になりました。
この灯台近辺は私の好きな場所でよく撮影に来るところです。眼前には少し丸くなった大海原と高い空。潮風に吹かれながら地球という星を実感する瞬間です。遙か彼方を見つめる灯台の灯は私達の果てしない夢や思いを乗せているように感じてしまいます
桜前線の山登りは意外と遅く、浜松が散ってしまっても信州の高原に行けば1ヶ月遅れで桜の花を楽しむことが出来ます。野山の一本桜が好きな私はこの「駒つなぎの桜」を星の風景の題材にと常々思っていました。棚田の畦に桜の老木が咲いている光景は私にとって日本の山里の原風景そのものでした。多くの人々が訪れる有名な桜だけにカメラマン用の撮影デッキまで用意(2年前に設置)されていて、当日も朝から夜まで何十人ものカメラマンが砲列を作っていました。ほとんどのカメラマンはデッキからの棚田の水面に映る桜の風景が目当てらしく、外れた私のポイントには誰も来てくれません。おかげで静かに撮影を楽しむことが出来ました。本当はライトアップを期待していたわけではなく、もう少し暗くなってからたくさんの星をバックに桜を撮りたかったのですが、テレビ局のロケが入りなかなか消灯してくれないのです。0時を廻ってやっと消えた時にはすでに空は曇り星は見えなくなっていました。結局、宵口に撮影した夫婦星とのショットだけが残ることになりました。光り輝く桜の花は田舎の本当の姿では無いかもしれませんが、強調された私の心象であることは間違いありません。
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2003.03.03 更新分
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残照
前回は明け方の三日月(本当の三日月とは言えないかもしれませんが)を載せましたが、今回は夕方の三日月です。ニート彗星(C/2002V1)を見に秋葉山に登った際の撮影です。薄明中の月は撮影のタイミングが難しく月の形と地球照を残照のなかに捉えられる時間はそう長くありません。今回は到着が遅れ空も暗くなっていたので地球照狙いの露出です。月齢の小さい三日月では月の光っていない側(darkside of the moon)もうっすらと見えています。地球の照り返しが月面を照らしているのです。
月の風景は三日月。細い弓の輝きが空に映える光景は最高ですね。いろいろな空の色、雲の形、思いもかけない生活風景との出会い・・。三日月が空にある時刻は一日の活動の始めと終わりの頃。それだけに三日月に特別な思いを持っている人も多いのではないでしょうか。今回のUPは夜明けの月を並べてみました。冬は夜明けが遅いので少し早起きをすれば無理なく眺めることができます。星のある暗いうちから日の出に向かう空の色彩の変化や雲の動きを見ているとほんとうにドラマチックな変化をしていきます。月があればなおさら素晴らしくどの瞬間もそっくりそのまま映像にと思うのですがなかなか思うようにはなりません。
 有明の月
カノープス。星好きには独特の響きのある言葉です。めったにみられない貴重な星の名前です。正式にはりゅうこつ座α星。シリウスについで全天第二の明るさを持つ恒星なのですが低空のため南の開けた場所で良く晴れた夜にしか見られないのです。浜松での南中高度は2.7度。海の上にポツンと見えています。北へ行くほど高度が低くなり北海道では地平線下で全く見ることはできないのです。一方、沖縄では相当に高度が高くなりそんなに珍しい星では無くなります。北国からは憧れの星のひとつなんでしょうね。遠州灘の海の上を這うように移動するカノープスは出から没まで200分の命。今年の冬は透明度の良い日が多く長時間露出で何回か撮影できました。南中するシリウスの下、水平線のわずか上に光っている星を見つけたらそれがカノープス。南極老人星という名の通り中国では見た人は長生きできるという言い伝えがあります。今頃(2月上旬)は21時頃南中するのでぜひ見つけてみてください。
カノープス
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シリウスとカノープス
しらす漁
磯の星跡
シリウス
2月2日更新分
富士とオリオン
新掛塚灯台と月
月の小舟
今回は日の出の写真を集めてみました。10月の末、ニュースで肉眼黒点の出現を知り、早速いつもの遠州灘の海岸に出掛けて日の出を撮影してきました。日中に撮ればよいものをわざわざ早起きするのは風景を意識したからです。朝晩の赤い太陽ならばサングラス無しで眺めることのできる正真正銘の肉眼黒点ですね。この黒点は非常に活発な活動をしていて近年にない大規模なフレアーを発生させました。その影響で10月29〜31日にかけて本州中部地方でも低緯度オーロラが観測されました。海ではなく山に行けばオーロラが写ったかもしれないと思うとちょぴり残念です。
秋も深まり夜はジャンバーが必要になった。秋の涼気に目を覚まそうと庭に出ると山の端にオリオンがのぞいている。そうか、もうじき冬なんだ。当たり前の事なのになぜか新鮮な発見。オリオン撮ろう!。今時のオリオンはゆっくり夕飯食べてから出かけても間に合う。いつもの場所でいつもの通りオリオンを見る。水蒸気が多く透明度の悪い夜でも別段気にならない。オリオンの三つ目のサイコロはどんな時にもとにかく目立つ。たぶん脳にインプットされた星座の残影はオリオンが一番濃いのだろう。いつ見てもいつまで見ても飽きずに心が落ち着くのだ。
今年の天文現象のメインイベントは火星の大接近です。夏の深夜、真南の中天に赤くぎらぎらと威光を放つ姿はとても印象深いものでした。望遠鏡で覗くと、懸念された黄雲の発生もなく、普段みえない模様も良く見えていて、大接近を実感できました。今回の接近距離は、5570万km。近地点(火星と地球の軌道のもっとも近い場所)近くで起こったので、なんと6万年ぶりという超大接近です。火星のクローズアップは専門の仲間にまかせて、私は夏空にひときわ輝く火星の風景を撮ってみました。
今夏は、異常なほどに晴天が少なく星を眺める機会もほとんどありませんでした。それでいままでホームページの更新ができないでいたのです。旧盆の夏休みも浜松地方はずーっと雨模様。おかげで体は休まりましたが、☆見たいストレスが随分溜まってしまいました。それでも、先週は久しぶりに晴れたので2夜連続にフラフラと夜の風景を見にいってきました。最初の夜は川霧が立ちこめる天竜川へ。月は随分高く昇ってから輝くもやの中から顔を出しました。2日目は豊田町の天文台で火星観望の後、遠天の仲間と富士朝霧高原へ・・雲の多い夜で☆もまばらでしたが今年始めての富士山を見てストレスも発散できました。
以前撮影したままだった数コマをアップしました。富士山は以前のものと連作です。今年に入ってからはまだ富士山へ一度も行っていません。そろそろ綺麗な富士山を見たくなりました。でも夏富士は難しそうですね。海の作品は今年の正月休みに撮影したものです。遠州灘の海岸は東の御前崎から西の伊良湖岬まで東西に120km近くありますが、ほとんどが砂浜で岩場は御前崎先端と渥美半島の一部にしかありません。渥美半島の先端近くには数kmにわたって小岩が露出しているところがあって趣のあるロケーションが得られます。砂浜を見慣れた私には岩場の風景は随分印象深いものでした。当日は冬型の気圧配置が強まり強烈な西風に波頭が空に飛び散っていました。おかげで海が泡立ち長時間露出で海面が砂漠のような雰囲気になりました。
御嶽山の風景を見に春の開田高原へ行って来ました。開田村は初めての訪問です。実はもっと田舎かなと思っていましたが、どっこい夜になると結構な町ですね。交通量も多いし、人家の明かり、外灯や施設光があって撮影ポイント探すに大変です。夕暮れに着いたので場所も選べず国道の脇で撮影しました。次回は余裕を持ってロケハンし良いポイントを見つけなければと思います。山はまだ雪が残り冬の装いをしています。稜線を伸ばしていくと富士山のような成層火山の形が想像できます。いまは崩れて愛鷹山のようです。御嶽の北東に位置する開田高原は標高1200mくらいでそこそこ暗い空があるようですが当日は良く晴れたものの透明度が悪く名古屋方向がかなり明るくなりました。
自宅から2km程の所に二俣城があります。天竜川を見下ろす高台に築かれた二俣城は、今川・武田・徳川の攻防が繰り返された戦国の古城です。現在は野面積みの石垣を残す天守台や追手門・本丸・枡形門などが残っていて城山公園として整備されています。
4月の初め、桜と月の春の宵を撮影しようと久しぶりに訪れてみました。10m四方に満たない狭い天守台には小ぶりな桜が満開でした。日暮れを待ってライトに浮き立つ石垣と桜を撮影してみました。
二俣城は徳川家康の長男が自刃した悲話の城として有名です。織田信長の命とはいえ妻と子を自らの手で殺めなければならなかった戦国の非情。この石垣を見る度に親と子の情と運命の切なさに思いが巡ります。桜は鎮魂花なのかもしれません。
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2003.02.18更新分
ロケーション
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